2020/06/12
わが国の相続は、戦前、家督相続でした。家督相続とは、戸主である長男が「家」と「家の財産」
の全てを引き継ぐ制度(長子相続)です。これに対し、戦後は民法が改正されて家督相続制度が廃止
され、共同相続にかわりました。共同相続では、人は平等であるという理念のもとに、配偶者に相続
の権利が与えられ、子供たちも平等に遺産を相続します。この民法改正が行われたのは、1947(昭和
22)年で、その後7年経過しましたが、現在、改正を知らない人の方が多く、被相続人や相続人という
、相続問題の当事者となっています。
相続にに対する制度が70年前に根本的に変わったといえ、現在では、「長男に家を継いでもらいたい」
、「弟や姉妹は相続に口を出すな」、「老後の面倒は長男にみてもらいたい」、といった考えもっている
人々もいます。これに対し、民法改正後に生まれて教育を受けた人は「兄弟は皆平等」という民主主義
思想のもとに育っており、高い権利意識をもっています。
このような基本的な思想の違いとは別の次元の問題として、一部の相続人が親の世話をし、他の相続人
は親の世話うぃいてなかったという事情のあるケースが少なくはありません。長期間親と一緒にいて、面倒
をみてきた相続人が、親の財産を引き継ぎたいと考えることは当然です。他方で、法律上は親の面倒をみる
かどうかち、相続の権利は別であり、面倒を見ていなかった相続人が法律上の権利を主張することも不当で
はありません。
相続が発生するち、家族や相続について、相容れない思想を持つ人々や、生前の親との生活関係の密度が
全く異なる人々の間で、遺産を分けるというひとつの結論を導く必要が生じます。話合いが容易にまとまら
ないのほ当然び成り行きです。
これに加え、相続が発生した場合、それぞれの相続人には、妻や夫といった配偶者、あるいはそれぞれの
子供たちが、強力な援軍となって登場してきます。こての援軍から「兄弟姉妹は皆平等のはずよ」、「あなた
は長男なのだからもう少しもらって当たり前よ」という声がかかり、相続人に影響を及ぼします。相続人の
考え方や立場の相違に加え、援軍の影響力の存在も、相続の問題を複雑にする要因です。
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